車検対応・合法施工の基準を
実務で使える要点だけに整理
前面ガラス(運転者の前方視界)にフィルムを施工する場合は、 施工後の可視光線透過率が 70%以上であること。審査事務規程 7-55 / 8-55
「透明」とは運転者が交通の安全を確認できる程度に視認できる状態を指し、必ずしも無色ではない。7-55(1)
フロントガラス上縁から下方向 20% 以内等は必要視野外として除外可能な領域。ドアガラス後端の一部も同様に除外領域となる。7-55(2)
測定はフィルム+ガラス一体で行い、簡易機の数値は参考値(正式判定は準拠機器で実施)。
測定方式: ① 分光測定法(分光透過率を可視域で加重積分) ② 直接測定法(入射光束に対する透過光束比) 別添37 5.9.3.1.1〜5.9.3.1.2
光源:色温度 2,856 ± 50 K の白熱光源 5.9.2.1
受光部:JIS Z 8701 の XYZ 表色系の等色関数 y(λ)(視感度 V(λ))に準じた特性 5.9.2.2
照射条件:測定光束断面は 20mm×20mm 以内。入射角は供試体面に対して直角。5.9.2.2
環境条件:周囲照度 10,000 lx 未満、試料温度 23 ± 2 ℃ で安定化後に測定。5.9.1
準拠機器の例:(直接法)PT-500 / PT-55 / PT-51 / PT-50、(分光法)V-670 等。
簡易測定器(TM1000 / TM2000 / LS162 等)は基準外(参考値)。
国土交通省告示「自動車技術総合機構審査事務規程(7-55, 8-55)」では、
運転者の視野に関係するガラスは 「透明であり、9-4項による測定で可視光線透過率70%以上」 が求められています。
ここで定められる測定条件は「白熱光(2856K)」「視感度V(λ)補正」「直角入射」「20×20mm以内の光束径」であり、PT-500等の準拠機がこれを満たします。
下の画像は、同一ガラスを2種類の測定器で測定した例です。
左は TM2000(簡易測定器)、右は PT-500(保安基準準拠機) です。
下の例は、グロウローズ AR88(フィルム単体)を測定した比較です。
同一フィルムでも測定方式の違いにより約3〜4%の差が生じています。
オーロラ系・ミラー系など、波長選択性をもつフィルムはLED光源の特定波長で透過率が高く表示されやすく、基準機では低く出る傾向があります。
つまり、フィルム単体でも測定原理の違いによる誤差が明確に存在します。